変動金利はやめたほうがいい?リスク4選と住宅ローン金利上昇の予想、固定金利との比較

変動金利はやめたほうがいい?リスク4選と住宅ローン金利上昇の予想、固定金利との比較

2025年1月に日本銀行(日銀)が、政策金利の利上げを発表したことで、多くの住宅ローン商品が、変動金利を上昇しました。

今後も上昇する可能性のある変動金利は、やめたほうがいいのか?と不安に思う方も、増えてきています。

そこで本記事では、変動金利はやめたほうがいいと言われる理由4選日銀の政策の影響を受けた金利上昇の予想固定金利との比較について、わかりやすく解説します。

 

変動金利の現在までの動き|住宅ローン金利は上昇傾向

変動金利の現在までの動き|住宅ローン金利が上昇傾向

まずは、変動金利と固定金利の現在までの20年分の推移を確認してみましょう。

【住宅ローン金利の推移】

  2004年 2016年 2022年 2025年9月
固定金利

(フラット35)

3.0%前後 1.1%前後 1.5%前後 1.89%
変動金利

(大手銀行)

1.4%前後 0.6%前後 0.4%前後 0.525%

 

2025年の住宅ローン金利は、固定金利・変動金利ともに、上昇傾向です。

固定金利は2022年以降から上昇の動きに転じ、変動金利は、2024年5月以降、ほとんどの金融機関で上昇しました。

変動金利は、今後の上昇を懸念される声も多くなってきましたが、固定金利と比べて、現在も圧倒的に金利が低いため、変動金利が選ぶ人の割合は、多い状況です。

令和6年度の国土交通省による民間住宅ローンの実態調査によると、新規契約による変動金利利用者の割合は、84.3%と過半数を占めており、年々上昇傾向にあります。

参照サイト:フラット35 長期固定住宅ローン

国土交通省 令和6年度 民間住宅ローンの実態調査

関連記事:【2025年以降】住宅ローン金利は今後どうなる?推移や変動・固定の上昇、10年後の予想

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変動金利はやめたほうがいいと言われる理由4選

変動金利はやめたほうがいいと言われる理由4選

変動金利はやめたほうがいいと言われる主な理由4選を順番に確認してみましょう。

  • 返済額が増額する可能性
  • 変動金利が上昇傾向
  • 総返済額が未確定
  • 未払い利息の発生リスク

返済額が増額する可能性

変動金利は、今後、金利が上昇することで、返済額が増額する可能性があります。

金利が上昇した場合の月々の返済額と総返済額をシミュレーションした一例を見てみましょう。

 

【住宅ローン4,000万円 借入期間35年 元利均等返済】

金利 月々の返済額 総返済額
0.5% 10.3万円 4,360万円
0.7% 10.7万円 4,510万円
1.0% 11.2万円 4,740万円
1.5% 12.2万円 5,140万円

 

ただし、金利上昇によって返済額が増額しても、固定金利1.89%の総返済額「5,470万円」と比べて、変動金利のほうが総返済額が、低い状況は変わりません。

変動金利が上昇傾向

2025年以降も金利が上昇し続ける可能性があるため、変動金利はやめたほうがいいという意見も、聞こえるようになりました。

実際に、住宅ローンの変動金利に影響を与える日銀の政策金利(短期金利)について、日銀は、利上げに前向きな意見が多かったことを公表しています。

ですが、多くの人が選ぶ変動金利を一気に上げてしまうと、住宅ローン破綻が増え、景気が低迷する恐れがあります。

そのため、5年・10年と時間をかけて、段階的に上げていくと予想されます。

参照サイト:日本銀行 金融政策決定会合の運営

総返済額が未確定

住宅ローンの返済額が、金利によって変動するため、10年後の月々の返済額や総返済額が、確定しません。

返済額が未確定なため、長期的な資金計画を立てにくいデメリットがあります。

未払い利息の発生リスク

後ほど詳しく説明しますが、変動金利の場合、「5年ルール」「125%ルール」を設けている金融機関が多く、どれだけ金利が上昇しても、5年後の増額の上限は、125%までになります。

そのため、125%の上限を超えた分は、「未払い利息」となって、将来の支払いに繰り越されます。

「未払い利息」は消滅することはないため、返済期間や支払い方法を金融機関と調整することになります。

 

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住宅ローンの変動金利は今後どこまで上昇する?

住宅ローンの変動金利は今後どこまで上昇する?

住宅ローンの変動金利は、今後、どこまで上昇するのでしょうか?

変動金利に影響を与える日銀の政策金利は、2024年7月に「0.25%に追加利上げ」、2025年1月に「0.50%に追加利上げ」を発表しました。

経済の見通しが実現すれば、今後、金利1%までは、利上げの可能性は十分にあります。

ただし、金利2%などに一気に上がる可能性は低く、賃金の上昇とともに、緩やかに上がると想定されます。

変動金利が上昇すると、返済額はいつ・どれくらい変わる?

変動金利が上昇すると、返済額はいつ・どれくらい変わる?

変動金利では、多くの金融機関で「5年ルール」「125%ルール」を設けており、月々の返済額が、一気に上がることはありません。

それぞれの内容について、詳しく見てみましょう。

「5年ルール」

5年ルールとは、金利が上昇しても、5年間は、毎月の住宅ローン返済額が変わらないということです。

つまり、金利が上昇しても、すぐには、家計に影響を与えないため、その間に、家計を見直すことができます。

ただし、元本と利息の割合が変わるため、注意が必要です。

例えば、住宅ローン月々10万円の割合が、元本8万円、利息2万円だったのが、金利上昇によって、元本7万円、利息3万円など、利息の割合が増えます。

「125%ルール」

125%ルールとは、金利が急上昇しても、月々の返済額が上がる上限は、125%までというルールです。

例えば、住宅ローンが月々10万円の場合、5年後のタイミングでは、月々12.5万円以上に上がることはありません。

ですが、125%以上に金利が上昇した場合、その分の支払いが消滅するわけではなく、将来的に支払うことになります。

 

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変動金利をやめたほうがいい人・向いている人

変動金利をやめたほうがいい人・向いている人

変動金利が向いている人とやめたほうがいい人の特徴を見てみましょう。

やめたほうがいい人の特徴

住宅ローンで、変動金利を選ばないほうがいい人の特徴は、下記の通りです。

  • 現在の変動金利で、返済額がギリギリの人
  • 家計管理が苦手な人
  • 手元資金が少なく、金利上昇に対応できない人

住宅ローン返済額が、すでにギリギリの方は、変動金利をやめたほうがいいと言えます。

変動金利を選ぶ場合は、無理のない借入額で、住宅ローンを組むことが大切です。

向いている人の特徴

変動金利が向いている人の特徴を見てみましょう。

  • 将来的に収入UPが見込める人
  • 共働きで単独ローンを組む人
  • 月々の返済額に余裕がある人
  • 手元資金に余裕がある人
  • 借入期間が短期間、または繰り上げ返済で期間を短くできる人

変動金利に向いている人は、金利が上昇しても、対応できる余力がある人です。

また、短期間の借入であれば、現在の低金利の恩恵を十分に受けて、完済できる可能性があります。

「変動金利はやめたほうがいい」は本当か?

「変動金利はやめたほうがいい」は本当か?固定金利がお得?

「変動金利はやめたほうがいいのか」の結論は、収入や資産、住宅ローンの借入額など、個々の状況によって異なるため、誰もが、やめたほうがいいわけではありません。

また、固定金利と変動金利のどちらがお得なのかは、20年後、30年後の金利の動きによるため、誰も予想はできません。

大切なことは、ライフプランや資産状況に合わせて、無理のない住宅ローンを組むことです。

そのため、次章で、固定金利と変動金利を選んだ場合の無理のない住宅ローン借入額を確認してみましょう。

変動金利と固定金利の住宅ローン借入額の目安

変動金利と固定金利の住宅ローン借入額の目安

住宅ローンの借入額を決める目安として、「返済負担率」があります。

返済負担率では、理想は「手取り額の25%以内」が、定説です。

今回は、借入額別に、返済負担率が25%以内になる年収をシミュレーションしました。

 

【借入額別の返済負担率25%以内の年収】

借入額 3000万円 4000万円 5000万円
変動金利

(0.4%)

年収500万円

負担率23.5%

年収700万円

負担率23.1%

年収900万円

負担率23.1%

固定金利

(1.8%)

年収600万円

負担率24.5%

年収900万円

負担率23.3%

年収1100万円

負担率24.3%

※上記表は、手取り額で概算していますが、手取り額は家族構成によって変動します。

同じ借入額でも、変動金利と固定金利では、理想的な年収が異なります。

まとめ

変動金利はやめたほうがいいと言われる理由4選と変動金利がどこまで上昇するのか、などについて、解説しました。

変動金利は上昇していますが、1%未満の低金利の金融商品が多く、変動金利を選ぶ人の割合は、今後も高いと予想されます。

個々の資産状況に合わせて無理のない住宅ローンを組むために、まずは、専門家に相談してみましょう。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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